gallerybauhaus

秋元茂写真展
「CRYSTALLOGRAPHY(結晶学)」


秋元茂写真

                        ©Shigeru Akimoto

会 期 / 2009年3月3日(火)〜4月30日(木)
時 間 / 11:00〜19:00
休 廊 / 日・月・祝
入場料 / 無料

秋元茂×大西成明対談

写真展に合わせて、秋元茂と大西成明の対談を行います。
2008年に現代のリハビリの真実に迫った「ロマンティック・リハビリテーション」で林忠彦賞を受賞した他、週刊現代ドキュメント写真大賞、講談社出版文化賞など、多数の受賞歴を持つ写真家・大西成明(オオニシナルアキ)氏。
かねてより親交の深いお2人に、写真についてたっぷりと語って頂きます。

日 時 / 2009年3月13日(金) 19:00〜(当日は18:00閉廊)
参加費 / 2,000円
mailもしくはお電話にて要予約。 mailの際はお名前・ご住所・お電話番号を明記のうえ、送信して下さい。
*スタッフより予約確認のmailを送らせて頂きます。

終了致しました。たくさんのご参加ありがとうございました。

*お客様の個人情報を漏洩・流出させたり不正に利用したりしないよう、厳正な管理を実施しております。

内容紹介


広告やエディトリアルの分野で活躍し、多くの受賞歴をもつ写真家・秋元茂が、日々のプライベートな生活空間に見つけたイメージの断片。それは自分のまわりにいつの間にか集まったオブジェであったり、自身で制作した立体作品であったりする。
やがてそれらは、自らの具現性を離れ独自に変容を始める。秋元はそれを「結晶化」と定義し、銀の粒子(写真)によって記録、再構築させ、作品へと仕上げていく。
各界著名人を撮影したポートレートを合わせたモノクローム作品(ゼラチン・シルバー・プリント)、約40点を展示。


CRYSTALLOGRAPHY(結晶学)によせて
                                                                                                                     秋元茂

  長い年月を経て、私の部屋の中には様々な経過で集まってきた物たちが、私が選んだと云う共通項だけで、何の脈絡もなく並んでいます。
  過飽和水溶液が小さな衝撃だけで突然結晶化を始めるように、そんな物たちが、光の具合か眺める角度か、それとも私の心の変化なのか、互いに絡み合い、自らの具体性を離れて全く違った物に変容し始めるときがあります。

  目の前の何も描かれていないスケッチブックの白いページに、うっすらと形が浮かび上がってくるのもそんなときです。鉛筆を動かすたび、何の意味もない一本の線が徐々に絡み合い、立ち上がり、やがて結晶化を始めます。

  私にとって作品を創ると云う行為は、写真を形作っている一つの要素である偶然性に出来る限り依存せず、被写体を含めすべてを自己のコントロール下に置き、思念を過飽和状態にして結晶化のときを待つと云う行為です。小さなスタジオと暗室は、それを定着させる実験室でもあるのです。

  そしてここにあるのは、その瞬間の微細な銀の粒子による記録のページで、結晶学の報告書でもあるのです。

  今回の展示は、いつのまにか自分のまわりに集まったオブジェたちを撮影した具体性の強い作品から、自作の抽象性の高いオブジェ撮影に至る作品群の一部です。

作家プロフィール


秋元茂(アキモトシゲル) 山形生まれ

多摩美術大学図案科卒業後、博報堂写真部に入社。
1972年に退社してフリーとなり、現在に至る。

<受賞>
ADC賞, APA賞, 朝日広告賞, 毎日商業デザイン賞, 電通賞, クリオ賞, 日経広告賞, 日経広告最優秀広告賞, 雑誌広告賞, 児童福祉文化賞 他多数

<主なコレクション>
世田谷美術館, ニューヨーク近代美術館

主な展覧会


「盛る(魯山人を撮る)」 世田谷美術館
「FROWER」 東京デザイナーズスペース
「PARADISE」 東京デザイナーズスペース
「BODY」 恵比寿フォトギャラリー
「FEAST OF THE EYES」 国際交流基金によりアメリカ各地を巡回
「FROWER」 巷房
「PORTLAIT」 巷房
「SIRENNCE」 巷房
「REINCARNATION」 巷房
「肖像」 コダックフォトサロン
「CRYSTALLOGRAPHY(結晶学)」 gallery bauhaus
「The Collection II」 出展 gallery bauhaus 他多数

写真集


『百味菜々』 (1999・コエランス)
『指一本でカメラマン』 (童心社)
『なににみえるかな?日本の県地図』 (童心社)
『TINY FROWERS』 (1999・柴田書店) 他多数